論文掲載のお知らせ

2014年02月28日

概要

任海学助教の力作論文

"The Extrageniculate Visual Pathway Generates Distinct Response Propertiesin the Higher Visual Areas of Mice"

が、Cell Pressの総合生命科学雑誌、Current Biologyの電子版に掲載されました(こちら)。

任海助教はマウスの一次視覚野と高次視覚野の移動縞刺激に対する応答が、異なる至適速度を持つことを利用し、これらの領野の応答をそれぞれ特異的に可視化することに成功しました。

任海助教は、単にマウスの高次視覚野応答を可視化しただけでなく、これらが上丘>外側膝状体以外の視床>高次視覚野という経路で生じることを明確に示し、視覚情報処理経路が一次視覚野>高次視覚野というヒエラルキーに従った経路だけでではないことを証明しました。

マウスの高次視覚野の活動を解析した論文は、以前にも存在しますが、任海助教は既に2009年にマウス高次視覚野の活動が可視化できることをTohmi et al., J Neurochem, 109 Suppl. 1: 3-9 (2009)において発表し(図参照)、これは疑いもなく世界初の快挙でした。

このような複雑な情報処理システムがマウスに存在することを示した意義は大きく、これは即ち高次領野を含む視覚情報処理システムの分子・細胞機構が、遺伝子改変技術が発達したマウスで解析可能であることを示しています。

研究分野


システム脳生理学分野

研究成果・実績
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