メンバー

特任教授
吉田 恒太
YOSHIDA Kohta
准教授
藤戸 尚子
FUJITO Naoko
助教
井下 結葵
ISHITA Yuuki

研究概要

 脳の疾患の遺伝的な原因やなりやすさの情報は私たちの細胞にそれぞれ存在するDNAの配列、いわゆるゲノム配列に刻まれています。近年のゲノム解析技術の発展により容易に個人のゲノム配列を読むことが可能になってきましたが、そのゲノム配列の「意味」を理解するのは大変困難です。その理由の一つは、このゲノム配列はいっぺんにまとめて書き上げられた書物のようなものではなく、生命進化の長い時間の中で、様々な進化的なイベント(突然変異、組み換え、選択、移入、遺伝的浮動など)により変化して生じたものだからです。また、その変化によりゲノムが多様化することで、個人によって病気になりやすさなどが異なると考えられます。進化ゲノム生物学ではその進化的なイベントがどのように生じ、ゲノムが多様化してきた原理を線虫などのモデル生物を使って明らかにしていきます。これを病気の原因変異が生まれてきた遺伝的背景の解析に応用し、脳の病気の起源を明らかにすることを目指します。

当分野の研究システムの例

(A)ゲノムの多様化を理解するための線虫の全ゲノム比較解析(Yoshida et al., 2023, Nature Ecology and Evolutionから改変)
(B)哺乳類>400種のゲノム情報を用いた脳の病原性変異の進化的解析
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