202205_田井中先生画像

メンバー

教授
田井中 一貴
TAINAKA Kazuki

助教
内田 仁司
UCHIDA Hitoshi

助教
劉 歆儀
LIU Xinyi

研究概要

これまで、ヒト脳生検・剖検サンプルの組織診は、薄切した病理組織に対して各種特異染色や免疫組織化学的染色などの2D染色画像の観察に基づいて行われてきました。広視野かつ高解像度にヒト脳病理組織の3D画像を簡便に取得できれば、バイオマーカーの定量的・包括的解析に基づく神経病理学的な診断基準の構築や、新たな病変形成メカニズムの解明が期待できます。そこで本分野では、ヒト脳組織を高度に透明化する新規手法を開発するとともにシート照明型蛍光顕微鏡を駆使した高速かつ高解像度の3Dイメージング技術の確立を目指します。ヒト脳組織の透明化においては、透明化処理後の組織内のタンパク質の保存や抗原性の維持が重要です。また、透明化処理後のヒト脳組織の褐変による可視光領域の光透過率の低下や、リポフスチンなどに由来する強度な自家蛍光は、3Dマルチカラーイメージングにおける光学的な障壁となっています。これらの課題を克服する透明化手法を確立すると共に、従来の2D組織診で用いられてきた代表的な神経組織染色技術に替わる各種3D蛍光染色技術の開発や3D免疫染色技術の開発を通じて、新たな3D神経病理学の確立を目指します。

201016_twitter_thumbnail.jpg(A) オリンパス社製シート照明型蛍光顕微鏡
  MVX10-LS 

(B) ヒト脳 1 cm ブロックの
  自家蛍光イメージング 

(C) CAG-EGFPマウス脳の
  全脳イメージング 

(D) CAG-EGFPマウス脳拡大像

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