研究内容

2011年07月05日

概要

上皮成長因子(EGF)やニューレグリン、インターロイキンなどサイトカインを含む細胞間情報伝達因子は、神経栄養性/分化/増殖因子として機能す る。最近の研究により、これらの物質が、統合失調症などの精神疾患に関与する可能性が高まっている。当分野では、ヒト疾患脳の解析からこれら因子の統合失 調症への関与をいち早く報告し、精神疾患への関わりを研究している。これらの因子の神経細胞やシナプスの分化、発達、成熟過程に対する影響を分析し、その 分子メカニズムの解明を目指す。また、そのメカニズムに基づくシナプスの発達異常動物を作製しており、統合失調症モデルとして成長後の脳機能、認知行動機 能に与える影響を総合的に解析している。具体的な研究のアプローチとしては、

1・分子レベル 細胞間活性蛋白因子により誘導されるシナプス現象に対する細胞内情報伝達路および遺伝子発現等の分子メカニズムの解明

2・細胞レベル 培養脳神経細胞でのシナプスの分化、発達、成熟に対する神経栄養性因子、増殖因子の影響の解析とその評価

3・個体レベル 脳内サイトカインのシナプス発達、可塑性に及ぼす影響の評価、認知行動機能への影響や統合失調症、ADHD、自閉症などの精神疾患モデルとしての評価

研究分野

研究成果・実績
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