2024年03月21日

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遺伝性アルツハイマー病を対象とした国際共同治験開始に関する記者発表を行いました

 本研究所の池内健教授、春日健作助教、東京大学大学院医学系研究科の新美芳樹特任准教授らの研究グループは、遺伝性アルツハイマー病を対象としたDIAN NexGen(注1)国際共同治験「優性遺伝性アルツハイマー病を対象にバイオマーカー、認知機能、及び臨床評価項目を用いて疾患修飾薬候補を検討する第2相/第3相多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、プラットフォーム試験」を開始しました。本試験は、遺伝性アルツハイマー病の原因となる遺伝子変異を有している方を対象に、抗アミロイドβ抗体薬と抗タウ抗体薬の併用療法を行い、バイオマーカーおよび認知機能への効果を検証します。

このことについて池内健教授、春日健作助教、東京大学大学院医学系研究科の新美芳樹特任准教授が3月14日(木)に記者発表を行いました。

本治験で得られた知見は、遺伝性アルツハイマー病に加え、患者数が多い孤発性のアルツハイマー病の治療開発を加速させることが期待されています。

記者へ説明を行う池内健教授 アミロイド蓄積の時間的推移を示したスライド 新大病院における治験の責任者を務める春日健作助教

用語解説

(注1)DIAN (dominantly inherited Alzheimer's network):DIANは顕性(優性)遺伝アルツハイマー病(DIAD)に焦点を置いた国際的な研究グループです。DIADは、遺伝子変異によって生じるアルツハイマー病(AD)で、頻度はAD全体の1%未満です。典型的には30代から50代にかけて、記憶消失や認知症を引き起こします。DIAN研究の目標は、この病気を治療または予防する手段を見つけることです。DIAN NexGen はDIANの治療研究で、官民国際パートナーシップによりDIADを持つ方を対象とした介入治験を行います。

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