遺伝性アルツハイマー病を対象とした国際共同治験開始に関する記者発表を行いました
本研究所の池内健教授、春日健作助教、東京大学大学院医学系研究科の新美芳樹特任准教授らの研究グループは、遺伝性アルツハイマー病を対象としたDIAN NexGen(注1)国際共同治験「優性遺伝性アルツハイマー病を対象にバイオマーカー、認知機能、及び臨床評価項目を用いて疾患修飾薬候補を検討する第2相/第3相多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、プラットフォーム試験」を開始しました。本試験は、遺伝性アルツハイマー病の原因となる遺伝子変異を有している方を対象に、抗アミロイドβ抗体薬と抗タウ抗体薬の併用療法を行い、バイオマーカーおよび認知機能への効果を検証します。
このことについて池内健教授、春日健作助教、東京大学大学院医学系研究科の新美芳樹特任准教授が3月14日(木)に記者発表を行いました。
本治験で得られた知見は、遺伝性アルツハイマー病に加え、患者数が多い孤発性のアルツハイマー病の治療開発を加速させることが期待されています。
用語解説
(注1)DIAN (dominantly inherited Alzheimer's network):DIANは顕性(優性)遺伝アルツハイマー病(DIAD)に焦点を置いた国際的な研究グループです。DIADは、遺伝子変異によって生じるアルツハイマー病(AD)で、頻度はAD全体の1%未満です。典型的には30代から50代にかけて、記憶消失や認知症を引き起こします。DIAN研究の目標は、この病気を治療または予防する手段を見つけることです。DIAN NexGen はDIANの治療研究で、官民国際パートナーシップによりDIADを持つ方を対象とした介入治験を行います。本発表についての記事が掲載されました!
- 新潟日報
2024年3月15日(金)発行号 25面 - 新潟日報デジタルプラス
親から遺伝「家族性アルツハイマー病」、新薬の治験を新潟大・東京大研究チームが開始 認知症薬「レカネマブ」と併用 - 読売新聞オンライン
若年発症多い「家族性アルツハイマー病」の治験開始 - BSN新潟放送
「30代から50代での発症多い」遺伝性アルツハイマー病 世界初の治験に新潟大学が参加 - NHK
遺伝性のアルツハイマー病 国内で新薬の治験始まる - NHK WORLD-JAPAN News
Japan begins clinical trial of drug for genetic Alzheimer's disease(英文記事) - 日刊薬業
家族性アルツハイマーの治験開始 レカネマブと新薬併用―新潟大など - 共同通信
アルツハイマー病の治験開始 「家族性」対象に新薬 - 日本経済新聞
家族性アルツハイマー病、新薬の治験開始 新潟・東京大