新潟脳神経研究会特別例会のご案内

2021年11月29日(月)新潟脳神経研究会特別例会を開催します。是非ご参加ください。

日 時 2021年11月29日(月) 18:00〜

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チラシ
場 所 脳研究所 1F 検討会室
講演者

東京大学・大学院理学系研究科・生物科学専攻・准教授

程 久美子 先生

内 容

"1塩基の変異を区別するsiRNA核酸医薬品開発と脳腫瘍原因遺伝子への適用の可能性"

 RNA interference(RNAi, RNA 干渉)は、特定の遺伝子と相同な塩基配列をもつ、片側21 塩基長の2本鎖 RNA (small interferinc RNA, siRNA)のガイドとなる RNA 鎖が、mRNAに相補的に対合して遺伝子発現を抑制するという現象である。1998 年の発見当初から、その基礎的分子機構の解明に興味が集まると同時に、ポストゲノムシーケンス時代の遺 伝子機能解析技術として、さらには臨床薬としての応用が期待された。我々はヒトで有功な siRNA の配列設計法を確立するとともに、誰でも siRNA を設計可能な Website (siDirect2.0)を開発して一般公開している。一方で、1塩基変異によるアミノ酸置換をもつタンパク質を原因とする疾患はがんを含めて非常に多く、ヒトの疾患に関連している 遺伝子異常は 60,000 以上存在し、そのうち約半数は1塩基変異によって引き起こされると言われている。しかしながら、従来の RNAi 法は、正常型遺伝子と変異型遺伝子を区別なく同時に抑制してしまう。そこで、近年、我々は遺伝子の「1塩基変異」に起因する疾患をターゲットとした SNPD-siRNA(single nucleotide polymorphism-distinguishable siRNA)を開発した。本発表では、SNPD-siRNA を紹介し、脳腫瘍原因遺伝子への適用の可能性について議論したい。

問合せ先 脳研究所事務室 
TEL: 025-227-0388, Email: seminar@bri.niigata-u.ac.jp

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