新潟大学脳研究所 基礎神経科学部門
分子神経生物学分野

我々の研究アプローチは次の5つのレベルの技術を総動員している。

1. 分子レベル(分子生物学、蛋白科学、生化学、酵素活性測定、蛋白合成)

サイトカインのシグナル研究を中心に神経栄養因子やサイトカインのELISA、ウエスタン、ペプチドシークエンスを行っています。

2. 遺伝子レベル(ゲノム配列解析、遺伝情報解析、遺伝子改変)

ヒト剖検脳を中心にHiSeqやMySeqを用いた配列解析並びにヒトDNAを対象とするマイクロアレイを用いたCNV解析をしています。

3. 細胞レベル(初代神経細胞培養、免疫組織化学、ウイルスベクター、パッチクランプ、iPS)

毎週、ラット胎児脳を分散し、大脳皮質神経細胞、海馬神経細胞、中脳ドパミン神経細胞をルーティーンに調整しています。加えて最近ではヒトiPS細胞を分化させヒト神経細胞の炎症性サイトカインの影響も分析しています。

4. 脳回路レベル(スライス電気生理、脳スライス培養、薬理学研究)

毎週のように中脳スライスや菱脳スライスを作成し、ドパミン神経やセロトニン神経の活動を電気生理学的に観察しています。これらの神経は心筋細胞のように自発的な発火をしているのですが、脳内サイトカインや種々の神経伝達物質に影響され発火頻度やパターンが変化します。

5. 個体レベル(無線ユニット記録、各種認知行動解析、脳波事象関連電位、ラット超音波発声記録)

統合失調症モデル動物を中心にその認知行動異常を測定するとともにユニット記録法により、どの脳神経活動が関連するのかを分析しています。最近では当該モデル動物の異常発声との関係も調べています。