研究成果・実績

ショウジョウバエを利用したシナプス研究についての解説

2018年07月06日

概要

脳の神経回路が適切な情報伝達を行うために、神経細胞は細胞間をつなぐシナプス結合を形成します。生物は絶えず変化する環境に適応するため、または学習や記憶をするために、神経細胞間におけるシナプス構造の再編成が行われると考えられています。本学テニュアトラック脳病態解析分野の杉江淳助教はドイツ神経変性疾患研究所(DZNE)のGaia Tavosanis教授らと共同で、神経活動によってシナプス構造が機能的に変化する現象やメカニズムをまとめ、モデル生物であるショウジョウバエに焦点を当てた総説を発表いたしました。

これまでに蓄積した様々なシナプス可視化マーカーや、電子顕微鏡による中枢神経系のシナプスを網羅した地図がすでに整備されているショウジョウバエは、今後さらに神経生物学のモデル生物の一つとして、シナプス構造変化と動物の行動変化の因果関係の理解、さらには神経精神疾患の病態解明につなげていくことに期待できます。本総説は、専門誌Neural Developmentに、2018年7月1日に掲載されました。

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図1. ショウジョウバエの視覚系中枢と嗅覚系中枢。(A)背側から見たショウジョウバエの頭部。(B)視覚系中枢の模式図。(C)嗅覚系中枢の模式図。

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図2. 変化する前シナプス構造模式図。(A)前シナプス構造を構成する因子が神経活動レベルに依存してシナプス部位への局在を変化させる。(B)加齢依存的に前シナプスの構造体を構成する因子が蓄積し大きくなる。

(図1、図2共に当該総説の図を改変し転載)

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